旅行中の犬の預け方完全ガイド!「かわいそう」と悩む飼い主必見の選択肢と準備

コラム

待ちに待った旅行や帰省。楽しみな気持ちが膨らむ一方で、飼い主さんの頭を悩ませるのが「愛犬のお留守番」ですよね。

「慣れない場所に預けるなんて、寂しい思いをさせてかわいそう」 「ストレスで体調を崩したり、ご飯を食べなくなったりしたらどうしよう」

家族同然の大切な存在だからこそ、自分たちだけが家を空けることに強い罪悪感や不安を抱いてしまうのは、決して珍しいことではありません。

とくに、繊細で警戒心の強い子や、飼い主さんにべったりな子の場合はなおさら心配になるものです。

しかし、飼い主さんが正しい知識を持ち、愛犬の性格に合った最適な「預け先」を選んであげれば、犬への精神的・肉体的な負担は最小限に抑えることができます。

この記事では、ペットホテルやシッターなど「4つの預け先の比較」をはじめ、愛犬の性格・年齢に合わせた選び方、預ける前の必須準備までを完全網羅しました。

最後までお読みいただければ、愛犬にかわいそうな思いをさせないための具体的なアクションがわかり、飼い主さんも心から安心して旅行に出発できるようになります。

大切な愛犬を守るためにも、ぜひ旅行計画の第一歩としてお役立てください。

旅行中、愛犬はどうする?預けるのが「かわいそう」と悩む方へ

旅行中、愛犬をペットホテルなどに預けることに強い罪悪感を覚えるのは、それだけあなたが愛犬を大切に想っている証拠です。

「見知らぬ場所で寂しがって震えているのではないか」「不安でご飯を食べなくなったらどうしよう」と考えると、旅行に行くこと自体をためらってしまう方も多いでしょう。

しかし、プロや知人に預けること自体が「かわいそう」なわけではありません。
本当に避けるべきなのは、事前の準備や配慮を怠り、犬にとって負担の大きい環境に突然置いてしまうことです。

犬にとって長期間のお留守番はNG!安全な預け先を見つけよう

「他人に預けるくらいなら、住み慣れた自宅でお留守番させた方がマシなのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、犬だけで1泊以上の長期間お留守番をさせるのは非常に危険です。

特に、体が小さく環境の変化に敏感な小型犬やミックス犬の場合、エアコンの停止などによる急な室温の変化は、熱中症や低体温症といった命に関わる事態に直結します。

他にも、退屈による誤飲や、突然の体調不良など、誰もいない自宅には予測できないリスクが潜んでいます。

また、犬は本来群れで生活する動物であるため、長時間の孤独はパニックや強いストレスを引き起こします。

単独での長期間のお留守番ではなく、人の目が行き届き、緊急時にもすぐに対応してもらえる「安全な預け先」を確保することこそが、飼い主の責任です。

飼い主の不安を取り除く「事前の準備と練習」が最大の愛情

愛犬を預ける際のストレスを最小限にするための最大の鍵は、「いきなり本番を迎えないこと」です。

旅行当日になって初めての場所にポツンと置いていかれると、犬はパニックになり「置いていかれた」「捨てられた」と勘違いして、深いトラウマを抱えてしまうことがあります。

この状況こそが、一番愛犬にとって「かわいそう」な状態です。

そうならないために、旅行の前に半日〜1日程度の「一時預かり(ショートステイ)」を利用して、預け先の環境やスタッフの匂いに慣れさせる練習をしましょう。

「ここで待っていれば、飼い主さんは必ずお迎えに来てくれる」ということを学習させるだけで、旅行本番での分離不安やストレスを劇的に減らすことができます。

犬の預け先4つの選択肢!料金相場とメリット・デメリット比較

愛犬を預ける際の主な選択肢は、「ペットホテル」「動物病院」「ペットシッター」「知人・家族」の4つです。

それぞれの預け先には異なる特徴があり、犬の性格や健康状態によって最適な選択は変わります。まずは、全体の比較表でそれぞれの料金相場や安心度を把握しましょう。

預け先 主な特徴 料金相場(1泊) 環境変化のストレス 飼い主の安心度
1. ペットホテル 設備が充実。プロのお世話 4,000円〜8,000円 中〜大 高
2. 動物病院 獣医師が常駐。体調急変に対応 3,000円〜7,000円 中〜大 極めて高
3. ペットシッター いつもの自宅でお世話 3,000円〜6,000円※ 小 中〜高
4. 知人・家族 顔見知りで安心。費用を抑える お礼品(3,000円〜) 小〜中 中
※料金は小型犬の場合の目安です。
※ペットシッターは別途交通費や初回登録料がかかる場合があります。

ここからは、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

1. ペットホテル(プロの安心感・設備が充実)

ペットホテルは、旅行や出張時に最も利用される一般的な預け先です。ペットショップやトリミングサロンに併設されていることも多く、プロのスタッフがお世話をしてくれます。

  • メリット: ドッグランが併設されていたり、スタッフが一緒に遊んでくれたりと、犬が退屈しない工夫がされています。

    最近では、ケージレス(個室)で過ごせるホテルや、24時間WEBカメラで愛犬の様子をスマホから確認できる施設も増えており、飼い主の安心感が高いのが特徴です。

  • デメリット: 他の犬の鳴き声や匂いが常にしているため、警戒心が強い子や他の犬が苦手な子にとってはストレスになる可能性があります。

    また、夜間はスタッフが無人になる施設もあるため、事前確認が必要です。

2. 動物病院(老犬や持病がある子でも安心)

かかりつけの動物病院でも、ペットホテルとして預かりを行っているケースが多くあります。

  • メリット: 最大のメリットは「圧倒的な安心感」です。獣医師や動物看護師が身近にいるため、万が一体調を崩してもすぐに対応してもらえます。

    持病があって投薬が必要な子や、一般のホテルでは断られやすいシニア犬(老犬)を預けるなら、動物病院が最も安心です。

  • デメリット: あくまで「治療の場」であるため、一般的なペットホテルのような広いプレイスペースはありません。基本的には入院用の小さなケージの中で過ごす時間が長くなります。

    また、消毒液の匂いや他の動物の気配に敏感な子は緊張してしまうことがあります。

3. ペットシッター(住み慣れた自宅でストレス軽減)

ペットシッターは、プロのシッターが自宅に訪問し、飼い主の代わりにご飯や散歩、トイレの片付けなどをしてくれるサービスです。

  • メリット: 愛犬が「住み慣れた自分の家」で過ごせるため、環境変化によるストレスを最小限に抑えられます。ホテルではご飯を食べなくなってしまうような繊細な性格の子にぴったりです。

  • デメリット: 飼い主の不在時に他人が家に入ることになるため、防犯上の不安を感じる方には不向きです。

    また、シッターの訪問時間外(夜間など)は犬だけで過ごすことになるため、完全なお留守番ができない子には適していません。

4. 知人・家族に預ける(トラブル回避のコツとお礼の相場)

犬を飼ったことがある友人や、実家の家族に預かってもらう方法です。

  • メリット: 愛犬自身がすでに顔見知りであれば、預けられた際の安心感があります。

    また、業者に依頼するよりも費用を安く抑えることができます。

  • デメリット: プロではないため、散歩中の脱走や誤飲などの思わぬトラブルが起きるリスクがあります。

    万が一事故が起きた場合、人間関係のトラブルに発展しかねない点には注意が必要です。

【お礼の相場とマナー】
親しい間柄であっても、「タダで預かってもらう」のはマナー違反です。

旅行のお土産とは別に、事前に3,000円〜5,000円程度のお菓子やギフト券などを「お礼」として渡すのがスムーズな関係を保つコツです。

【ケース別】愛犬の性格・年齢に合わせた最適な選び方

預け先の選択肢がわかったところで、次は「愛犬の個性」と照らし合わせてみましょう。犬種特有の気質や年齢によって、負担の少ない環境は異なります。

最近のペットホテルはサービスが非常に多様化しており、「ホテル=狭いケージに入れっぱなしでかわいそう」というのは一昔前の話です。

愛犬の性格に合わせてホテルの設備やプランを賢く選ぶことで、どんな子でも快適に過ごすことができます。

よくある3つのケース別に、最適な預け方と施設選びのコツを解説します。

寂しがりや・分離不安気味の犬の場合

飼い主さんの姿が見えなくなるとパニックになったり、ずっと鳴き続けてしまったりする分離不安気味の犬にとって、誰もいない空間に一人ぼっちで残されることは最大のストレスになります。

  • 最適な選び方のコツ:人の温もりが常に感じられるペットホテルへ

    お留守番の時間が長くなるシッターよりも、スタッフが常にフリースペースで一緒に過ごしてくれたり、夜間も有人で添い寝してくれたりする「ケージレス」のペットホテルが圧倒的に安心です。

    「飼い主さんはいないけれど、ここは優しく遊んでくれる人が常にいる楽しい場所だ」と認識させることで、寂しさを紛らわせることができます。

    不安な飼い主さんは、24時間スマホから様子を確認できるWEBカメラ付きのホテルを選ぶとさらに安心です。

警戒心が強い小型犬や、繊細なミックス犬の場合

チワワやトイプードル、またはチワプーのような繊細なミックス犬に多く見られるのが、他の犬の鳴き声や匂いに非常に敏感で警戒心が強いタイプです。

神経質な子の場合、フリースペースで他の犬と無差別に遊ばせる環境は、かえって強いストレスを感じて体調を崩す原因になってしまいます。

  • 最適な選び方のコツ:プライベート空間が守られる「完全個室」のホテルへ

    他の犬との接触を物理的に避けられる「完全個室タイプ」のペットホテルを選びましょう。

    防音対策がしっかりしている個室なら、周囲の音や匂いを気にせず、自分のテリトリーとしてゆっくり休むことができます。

    また、お散歩やドッグランでの運動も「個別対応」してくれる、ホスピタリティの高いホテルを選ぶのがポイントです。

介護が必要な老犬(シニア犬)の場合

シニア犬(おおむね10歳以上)は、環境の変化によって体調を急変させやすいため、預け先選びは最も慎重に行う必要があります。

「老犬は動物病院に預けるしかない」と考える方も多いですが、病院の狭いケージの中は、犬にとって必ずしもリラックスできる環境とは限りません。

  • 最適な選び方のコツ:動物病院提携・シニア対応のペットホテルへ

    近年は、近隣の動物病院と提携しているペットホテルや、老犬介護の専門知識・資格を持ったスタッフが常駐しているペットホテルが増えています。

    こういった施設であれば、万が一の際の医療連携という「動物病院の安心感」と、広めのスペースでゆったり過ごせる「ホテルの快適性」の両方を叶えることができます。

    年齢制限を設けているホテルも多いため、まずはシニア対応が可能か、事前に詳しく相談してみましょう。

預ける前に確認!ペットホテル・シッター利用の「持ち物と準備」

預け先が決まったら、次は当日に向けた準備です。

初めての環境でも愛犬がリラックスして過ごせるかどうかは、飼い主さんが用意する「持ち物」に大きく左右されます。また、ペットホテルなどの施設を利用する場合、必ず提出しなければならない書類もあります。

直前になって慌てないよう、以下のチェックリストを確認して早めに準備を進めましょう。

絶対に必要な書類(狂犬病・混合ワクチンの接種証明書)

☑️ 持ち物・準備項目 備考・詳細
狂犬病予防注射済証 1年以内のもの。
※接種できない場合は獣医師発行の「ワクチン接種猶予証明書」を相談
混合ワクチン接種証明書 1年以内のもの。
飼い主の身分証明書 運転免許証など。

多くのペットホテルやシッターサービスでは、他の犬への感染症を防ぐため、以下の書類の提示が義務付けられています。

  • 狂犬病予防注射済証(1年以内のもの)

  • 混合ワクチン接種証明書(1年以内のもの)

  • 飼い主の身分証明書(免許証など)

「旅行まで日がないのに、狂犬病予防注射が間に合わない!」と焦る方もいるかもしれません。

しかし、体調不良やアレルギーなどの理由で獣医師が「接種できない」と判断した場合は、動物病院で「ワクチン接種猶予証明書」を発行してもらえます。

この証明書があれば預かってくれるペットホテルも多いので、まずは施設と獣医師に相談してみましょう。

※プロの視点:証明書の提出を厳しくチェックするホテルは、裏を返せば「衛生管理と感染症対策が徹底されている、安全で信頼できるホテル」だと言えます。

愛犬に安心感を与える持ち物チェックリスト

☑️ 持ち物・準備項目 備考・詳細
いつものドッグフード・おやつ 必ず1食分ずつ小分けにして持参。
※環境変化による胃腸のデリケート対策
飼い主の匂いがついたタオル・衣服 洗濯する前のTシャツや普段使っている毛布など。
※分離不安を和らげる効果あり
お気に入りのおもちゃ スタッフとのコミュニケーションのきっかけに。
普段使っているリードと首輪・ハーネス お散歩付きプランの場合は必須。

愛犬が「ここは安全な場所だ」と安心できるよう、普段の生活の匂いを感じられるアイテムを持参しましょう。

  • いつも食べているドッグフードとおやつ(1食分ずつ小分けにする)
    • 環境が変わると胃腸がデリケートになります。突然違うフードを与えると下痢をしたり、全く食べなかったりするため、必ず普段から食べ慣れているものを持参してください。

  • 飼い主さんの匂いがついたタオルや衣服
    • 洗濯する前のTシャツや、普段愛犬が使っている毛布などをケージに入れてもらうと、安心感から分離不安が和らぎます。

  • お気に入りのおもちゃ
    • スタッフと一緒に遊べるおもちゃがあると、コミュニケーションのきっかけになり、ホテルでの時間が「楽しいもの」に変わります。

  • 普段使っているリードと首輪(またはハーネス)
    • お散歩付きのプランの場合は必須です。サイズの合った使い慣れたものを用意しましょう。

緊急連絡先と、かかりつけ医の共有

☑️ 持ち物・準備項目 備考・詳細
連絡のつく緊急連絡先(複数) ご自身の携帯電話、同行者の番号、実家の連絡先など。
かかりつけ動物病院の診察券(情報) 病院名、電話番号、担当獣医師の名前をメモして渡す。
愛犬の健康に関するメモ 持病、アレルギー、過去の大きな病歴、服用中の薬など。
※必ず書面でスタッフに共有する

万が一、旅行中に愛犬の体調が急変した場合に備え、スムーズに対応できる準備をしておくことも飼い主の重要な責任です。

  • 連絡のつく緊急連絡先(複数)
    • ご自身の携帯電話だけでなく、同行者の番号や、実家などの連絡先も伝えておくと安心です。

  • かかりつけ動物病院の診察券(または情報)
    • 病院名、電話番号、担当獣医師の名前をメモして渡しましょう。

  • 愛犬の健康に関するメモ
    • 持病、アレルギー、過去の大きな病歴、服用中の薬があれば、必ず書面でスタッフに共有してください。

旅行中、預けた犬が「ご飯を食べない」「泣く」を防ぐための対策

どんなに設備が整った素晴らしいペットホテルでも、犬にとって「初めての場所」であることに変わりはありません。

緊張から「ご飯を全く食べない」「夜鳴きをしてしまう」といったトラブルを防ぐため、飼い主さんが事前に対策できることがあります。

本番前に「一時預かり(ショートステイ)」で練習しておく

もっとも効果的で、絶対にやっておきたい対策が「お泊まりの練習」です。

旅行の数週間〜数日前に、預ける予定のペットホテルで数時間〜半日程度の「一時預かり(ショートステイ)」を利用してみましょう。

短い時間、ホテルでスタッフと遊んでから飼い主さんがお迎えに行くという経験をすることで、犬は「ここは楽しい場所だ」「飼い主さんは必ず迎えに来てくれる」と学習します。

この練習を1〜2回挟むだけで、本番の旅行での分離不安やストレスによる食欲不振は劇的に軽減されます。優良なペットホテルであれば、お泊まり前のショートステイを推奨しているため、気軽に相談してみましょう。

いつもと同じ食事サイクル・散歩のルーティンを伝えておく

犬は習慣の生き物です。生活のリズムが大きく狂うとストレスを感じやすくなります。

ホテルのスタッフに任せきりにするのではなく、事前のカウンセリングシート等で以下の「普段のルーティン」を細かく伝えておきましょう。

  • ご飯の時間帯と、ふやかし方などのこだわり
  • 散歩の回数と時間帯(好き嫌いなど)
  • 好きな遊び方や、触られると喜ぶ・嫌がるポイント
  • 排泄のクセ(ペットシーツ派か、外派かなど)


ホスピタリティの高いペットホテルであれば、可能な限りご自宅での生活リズムに近い形でお世話をしてくれます。

スタッフと愛犬の距離も縮まりやすくなり、ご飯を食べない・泣くといったトラブルを未然に防ぐことができます。

まとめ:愛犬にぴったりの預け先を見つけて、安心して旅行を楽しもう

愛犬を預けて旅行に行くことに、罪悪感を抱く必要はありません。

事前の準備をしっかり行い、愛犬の性格に合った最適な環境を選んであげれば、犬への負担は最小限に抑えることができます。

むしろ、安全な環境でプロのスタッフに可愛がってもらう経験は、犬の社会性を育む良い機会にもなります。

「うちの子は繊細だから無理かも…」「シニア犬だから預けられないかも…」と悩んでいる方は、まずは一度、設備の整った安心できるペットホテルへ相談に行ってみてはいかがでしょうか。

愛犬がリラックスして過ごせる「第二の我が家」のようなお気に入りのホテルが見つかれば、飼い主さんも心から安心して、これからの旅行や外出を思い切り楽しめるようになりますよ。

ぜひ、今回の記事を参考に準備を進めてみてください。

著者 Yosuke Toriyama